多くの放射線技師養成大学では、卒業研究というものがカリキュラムに入っています。
専門学校や一部の大学ではやっていないようです。
卒業研究をやらなくても技師になれますし、技師になってからも研究を一切せずに生きていく道はあります。
ただ、個人的には卒業研究を通して得る学びは多いと考えております。今回はそんな卒業研究と研究室選びについて書きます。
卒業研究ってなに?
卒業研究では基礎分野、専門基礎分野、専門分野の知識、技術の中から、最も関心があり探求したいテーマを取り上げ、調査や実験を行い卒業論文としてまとめる。また、卒業論文発表会を行いプレゼンテーション能力を修得する。
放射線技師に関連する分野にて、学生なりに研究活動をするといったところです。
引用文には「探求したいテーマを取り上げ」と記載がありますが、基本的には研究室の先生が提示したテーマから選びます。これらのテーマは研究室の先生が行っている研究に付随することが多く、研究室のカラーが出ます。
大抵は卒業研究発表を行い、卒業論文を提出して終了です。
3年次または4年次から開始、研究期間は1年前後です。
国家試験勉強や就職活動と並列して行わなければいけません。
(僕は不器用なので、並列して行うなんてできませんでしたが…)
研究室を選ぶ際に調べておきたいこと
先ずは研究室の先生がどういった人か調べておきましょう。
進路がどうであれテーマがどうであれ、卒業研究は常に指導教員との闘い(?)ですので、
性格等が合わないとかなりしんどいです。
次に、自分の進路として大学院を考えている場合は、大学院進学に強い研究室を選びます。
中には就職活動に強いと言われている研究室もありますので、先輩や友達からの情報収集が必須です。
そして、希望するメンバーも意外と重要です。
研究室は仲良しごっこではないので、仲良しメンバーで入る必要は無いのですが、仲の悪い人と同じ研究室に入らない方が気持ち的に楽です。もちろん、研究室に入ってから今まで見えていなかった性格が出てくるパターンもあります。
結局メンバーに関しては運に左右されやすいということですね。
研究室選びは成績順?
所属する研究室によって、ある意味人生は大きく変わります。
しかし、その研究室を自由に選べるかというと、そういうわけでもありません。
指導教員が見ることのできる人数は決まっていますから、研究室には定員が設けられております。
成績順で研究室を選ぶ制度だと、人気の研究室は成績の良い人で埋まってしまいます。あまり評判の良くない研究室は成績の悪い人が行くことになり、ある意味負のスパイラルです(笑)
こういった意味でも、1年生のときからある程度成績は大事にした方が良いです。
ちなみに、くじで選ぶパターンもあれば、人数が溢れた研究室のみじゃんけんで決めるパターンもあるようです。
最後の学生生活でどこに重点を置くか
研究室にはカラーがあると書きました。
滅茶苦茶厳しい研究室もあれば楽な研究室もあります。
大学4年生という最後の学年で、どこに重点を置きたいかがポイントになります。
研究活動を真剣にやってみたい方は厳しい研究室に行った方がタメになるかもしれません。ただ厳しいだけでなく、そこに優しさがあれば、といったところです。
逆に国試の勉強をそこそこやりつつ、バイトなどもやりたい方は楽な研究室の方が良いです。
後悔のない学生生活を送ってください。