各職種において、年齢層というのは将来を見据えたときに大切だといえます。
高齢側に偏っていれば若手が入ってこない業界ですし、若齢側に偏っていれば入れ替わりが激しかったり、高齢になる前に引退する可能性が高いわけです。
僕の周りを見て、放射線技師の年齢層について考えていることを述べます。
職場の平均年齢から紐解く
僕の職場は、年齢層が若齢側にあります。平均年齢は(たしか)20代です。
つまり、職員の入れ替わりが激しいということです。
職員が辞めれば新しい人を採用することになりますが、基本的には若い人を採用することが多いためです。
採用されるのはやはり20代が多いですが、技師歴のある方はあまり年齢に関わらず採用される印象です。
たまにですが、技師歴が無くても30代の方なんかは見かけます。
余談
年齢制限を設けている病院もしばしばあり、年齢によっては就職できる職場は限られてくるといえます。
いくつになっても挑戦することはとても素晴らしいですが、何を目的として放射線技師を目指すかというのは一度考えた方が良さそうですね。
今までの経験を活かせる仕事をするか、新しい仕事をするか、というのは見極めが難しいですね。
年齢層はどんな感じ?
平均年齢が20代ということは圧倒的に20代が多いと同時に、(私の職場には)中間層がいないことも意味します。
全体の仕事を経験し、専門性もある程度身につけ、全体を見渡して仕事ができるのはやはり10年目以降くらいからなのかな、と見ていて感じます。
そうなると、中間層がいない(少ない)というのはチームにとっても痛手です。
他の病院がどういった感じか、残念ながら分からないのですが、このバランスは非常に重要です。
大学が増えてきている今、どうバランスを保つ?
近年放射線技師養成学校は増えています。
2019年には順天堂大学が学部を設立、2021年には福島県立医科大学が学部を設立予定です。
どちらの大学も大学附属病院を持っており、有名であることは言わずもがなです。
こういった有名大学が”参入”してくることには大きな意義があるわけですが、既存の学校が淘汰される可能性もありますね。
話を戻しますが、養成学校を増やすということは若年層を増やすということになります。
未来を見据えたときに、それは良いことです。
しかし、年齢層のバランスを保つためには、若年層を増やすだけではダメです。同じ人に長く働いてもらい、中堅層としていてもらう必要があります。
中堅層になっても働きやすい環境にしなければ、バランスを保つのは難しいです。
退職理由としっかり向き合う必要がある
中堅層が少ないということは、退職してしまうからだとお伝えしました。
病院、そして職員は退職理由としっかり向き合うべきだと考えています。
看護師なんかも、「資格保有者はたくさんいるのに、現場で看護師として働く人が少ない」と嘆く意見に対し「現場の環境が悪すぎる」と声を上げる方もいます。
歳を重ねるにつれ、自分の考えを柔軟に変えるのは難しいでしょうが、そうしないと自分たちの首を絞めることになります。
もはや負のスパイラルへと陥ります。人が辞め、仕事が上手く回らなくなり、不満が増え、また人が辞めていくという…
若手もベテランも、一人一人が自分の考えを改めるチャンスであり、環境がより良い方向へ進めばいいなと思います。
僕が情報発信を続けることによって、少しでも多くの病院が職場改善されることを願っています。