入職して1~3年目くらいまでの間に、研究発表をする施設が多いのかなあという印象です。
(小規模病院ではやらない可能性もあります。)
「このテーマで研究発表してよ」と言われたときに、最初にやるべきことは、全体のスケジュールを立てることです。
それは、時間が限られているからです。
当然仕事をやりながら進めていくので、時間の確保は難しいです。学生のときのようにはいかないというわけですね。
発表するとなると、まずは発表を考えている学会等に、抄録を応募しなければいけません。
今回は抄録提出までの流れを書きます。
参考文献探し(3日程度)
まずは同じ内容の研究をしている人がいないか調べましょう。
先にやっている人がいたら意味がありません。全てがボツになります。
また、関連研究についても調べます。
これで実験方法の計画をする際、イメージがつけやすくなります。
実験計画(5日程度)
正直、実験なんてのはやってみないと全然分からないもんです。
ただ、闇雲にやっても意味はないので、ある程度調べ考えたうえでやる必要があります。
最初は実験方法なんて全然浮かばないかもしれませんが、5日を超えて考えても大していいアイデアは浮かばないと思います。要は、机上の空論というやつです。
トライ&エラーです。サクッと実験計画を立て、その後は試行錯誤でより最適であろう実験方法を探しましょう。
実験(5日程度)
いざ実験をやってみると、びっくりするくらい上手くいかないんですよね。
失敗してみて、こういう方法はどうかなとか、実験器具に相応しいのはこれかなあとか、思いつくものがあると思います。
どういう結果が出たのか一度整理し、共同研究者の方からもフィードバックをもらいましょう。あまり一人で考え込むことはオススメしません。
結果のまとめ(3日程度)
実験を行ったらすぐに結果のまとめはやってしまった方がいいです。
人は簡単に忘れてしまうもんなんですね。
直ぐにまとめに入ると、「そういえば…」みたいな思いつきもあるかもしれません。
再実験と結果のまとめ(5日程度)
失敗するのが前提です。
結果をまとめてみて、この方法よりもあの方法がいいんじゃないかとか、思いついた方法を試しましょう。
実験の流れなど、1回目よりも慣れているので、確実に早く片付きます。
考察(7日程度)
考察はある程度じっくり行っていいと思います。
色んな実験結果と照らし合わせて、そこから何が分かるのか、考えましょう。
抄録作成(14日程度)
ここは更に時間を設けています。
なぜなら、「上の人に推敲をお願いし、返ってきたら抄録を書き直す」という行為を何度も繰り返さなければならないからです。
追加で必要な実験があればそれをやることもあります。大変多くのご指導ご鞭撻を受けることにもなるでしょう(笑)
最初から100%のものを作ろうとせず、60%くらいのものでもいいので、スケジュール通りにささっとここまで作ることをお勧めします。