日本のCT検査数は主要各国から見てもダントツで一位です。多くの病院にCTが普及しており、検査を行っています。
CTは頭頂から指先まで、あらゆる範囲を、広範囲で撮れる検査です。その情報量は非常に多く、PACSへ転送する画像数も多くなります。
今回は転送する際のポイントを紹介します。
PACSへ転送するという作業を検像ということがありますので、以下検像とします。
検像する前にオーダー内容を確認する
僕らの業務はオーダーが無ければ成り立たないわけですが、オーダー内容を確認することが最重要となります。
オーダー内容を確認し、「何の目的で検査をしているのか」確認します。
そして、「どういった撮影方法を選ぶか」確認します。
まずはその検査(オーダー)に対し、何の画像が必要なのか頭で考えておく必要があります。
意外と大事なアノテーション
普段からアノテーションを気にしていますか?
アノテーションとは、簡単に言うと画像の向きです。
頭尾・前後・左右の3方向がきちんと合っているか確認します。
通常の体幹部撮影で間違えることは少ないと思います。
気をつけなければいけないのは、頭部など左右対称な部位。
また、四肢系などもポジショニングの関係でアノテーションが複雑になることがあるので注意。
スライス厚/スライス間隔
ルーチンで出てくるAx画像は基本的に間違うことがないと思います。手動で追加した画像は、スライス厚が異なったり、スライス間隔が異なることがあります。
こういった画像に気づき、転送しないようにすることが大切です。
撮影範囲
撮影範囲が間違っていたら、場合によっては患者さんを呼び戻し再撮影する必要があります。
必ず全ての画像の撮影範囲が足りているか、画像を細かく見る前に確認した方がいいです。
画像処理系は無いか
冠状断や矢状断など、違う方向から見れるのは診断に有用です。
腹部はCorが見やすいとか、椎体はSagが見やすいとか、部位によって見やすさが変わります。
このような画像再構成後も、上記のような手順できちんと画像を確認する必要があります。