マーカーを貼ることは当然大事なのですが、それ以外にも大事なポイントがあります。
マーカーを貼っていても、PACSへ誤転送をしてしまう場合があるからです。
インシデントを交えて
今回紹介するインシデント内容はこちら。
両側の足部X線撮影オーダーにおいて、右足の画像を左足オーダーに、左足の画像を右足オーダーに入れてしまった。
どういうことかと言うと…
各オーダーにはAccession No.というものがあります。この患者さんのこのオーダーですよという、いわばパソコンのフォルダみたいな感じです。
撮影した画像をAccession No.と紐づけてPACSに転送することで、そのフォルダに格納されるわけです。
今回の事例で言うと、右足のフォルダに左足の画像が、左足のフォルダに右足の画像が入ってしまったわけです。
左右の不一致は誤診を招きかねないので、正す必要があります。
原因と対策
考えられるものとしては、撮影時のオーダー選び間違いです。
選択したオーダーが右足なのに、左足を撮影すれば、このようなインシデントは起き得ます。
(もちろんこの時点で気づけば、画像を入れ替えることはできるのですが。)
ではオーダーを選び間違う根本の原因は何か。恐らく、漢字で「右」・「左」と書かれていたのでしょう。以前の記事でも書きましたが、部首が同じ漢字というのは見分けがつきづらいわけです。
対策としては、両方もしくは片方をひらがなで書いたり、英語で書くと認識しやすいです。
例えばひらがなであれば、「みぎ」と「ひだり」となり、文字数が異なります。
このように、ミスを起こしにくくする対策が大事です。